待ちに待ったオリンピックが始まりました!!
サーフィン競技ではトーナメントに残る為の予選が既にスタートしています。本日のサーフィン競技は終了して、予選一回戦を見事一位通過した稲葉れお選手以外は明日の試合へ!!
そんな中、本記事では松田詩野選手に注目していきたいと思います。
オリンピックサーフィンについて
パリ2024では、男女各24名のトップサーファーが競技に参加し、日本代表チームも前回銀メダリスト五十嵐カノア選手を筆頭に4名大会に参加いたします。
開催地
パリ2024のサーフィン会場は伝説のサーフスポットであるタヒチ島チョープーが会場として選ばれています。
チョープーは南太平洋に位置し、フランス領ポリネシアに属する島であり、タヒチの南西海岸に位置する村です。この場所は、自然の美しさだけでなく、世界でも有数のサーフポイントとして知られています。
チョープーの波は、約400メートル沖合に位置するリーフブレーク(サンゴ礁によって立つ波)で、世界中で最も有名な波の一つです。
波はまさに動画でよく見るような、美しいチューブ(波のトルネル)を形成し、通常は2〜3メートルの高さですが、時には7メートルにも達することがあります。
今回のオリンピックではそこまで大きくならなさそうだね
点数のつけ方
パリ2024オリンピックのサーフィン競技では、選手は波に乗りながらトリックやマニューバーを披露し、5人のジャッジが審査します。
ジャッジ(審査員)は、フィギュアスケートのように技や見栄え、難易度が高いトリックを繰り出し加点されていくように、サーフィンでは一本の波でのトリックやマニューバーの多様性、スタイルなど難易度の高いトリックはもちろんですが、スピード、パワー、フロー感も評価の加点基準となります。
パリ2024ではショートボードが使用され、そのスピードとテクニカルな性能が壮観なチューブライディングやトリックを演出するのに最適です。
ルール
男女各24名の選手は、30~50分間のヒート(試合)で競い合います。
各ヒートでは複数回波に乗ることができますが、1番良かったライディングと2番目に良かったライディングの2つのスコアで勝敗が決まります。
1つの波には原則1人しか乗れないよ
競技はラウンド1(1回戦)、ラウンド2(2回戦)、ラウンド3(3回戦)、準々決勝、準決勝、そして決勝の6つのラウンドで行われます。
競技の進行は、第1ラウンドから始まり、8つのヒートで3人のサーファーが競い合います。
各ヒートの勝者は第3ラウンドに進みますが、残りの2人は第2ラウンドに進みます。
第2ラウンドでは、第1ラウンドで敗れた16人が2人ずつ8つのヒートで競い、勝者が第3ラウンドに進みます。
1回戦に勝った選手は2回戦をスキップして3回戦にいけるよ!
稲葉れお選手は1回戦勝ったから3回戦に進んだんだね。
そして、第3ラウンドで勝利を収めた16人が、トーナメント形式の準決勝へ進出します。
準決勝と決勝の勝者が金メダルを獲得し、準決勝の敗者2人が3位を争う3位決定戦が行われます。
松田詩乃について
誕生日 2002年8月13日(21歳)
出身地 神奈川県茅ヶ崎市
身長158 cm
体重48 kg
おいたち
湘南の海辺で育った松田詩野は、両親の影響で6歳からサーフィンを始めました。中学生でプロデビューを果たし、2016年のワールド・サーフ・リーグ(WSL)ジャパンツアー日向プロ(宮崎県日向市)シニアウィメンズ部門で初優勝しました。2018年には国際サーフィン連盟(ISA)世界ジュニアサーフィン選手権(アメリカ合衆国ハンティントンビーチ)U-16ガールズクラスで準優勝し、2019年には第1回ジャパンオープンオブサーフィン(千葉県一宮町)で初代チャンピオンに輝きました。国内外での活躍により、将来が期待される選手となりました。
2023年1月、松田はWSLラ・ウニオン・インターナショナル・プロQS3000(フィリピン)で優勝し、同年6月にはISAワールドサーフィンゲームズ(WSG)エルサルバドル大会でアジア1位となり、パリ2024の出場権を獲得しました。
パリ2024のサーフィン競技はタヒチ島チョープーで行われ、松田はオープニングラウンド第8ヒートで5度のWSLチャンピオンで東京2020金メダリストのカリッサ・ムーア(アメリカ合衆国)と対戦しました。
WSL2023チャンピオンのキャロライン・マークス(アメリカ合衆国)も勢いに乗っています。彼女は今年6月のチャンピオンシップ・ツアー(CT)サーフシティ・エルサルバドル・プロで優勝しており、松田と同じグーフィーフッターです。チョープーのレフトブレイクの波はグーフィーフッターにとって有利で、2023年ISAワールドサーフィンゲームズ・エルサルバドル大会のチャンピオンで東京2020出場のタティアナ・ウェストン・ウェブ(ブラジル)もまたグーフィーフッターです。チョープーの壮大な波を味方につけた者がラウンドを勝ち上がっていくでしょう。
また、2023年シーズンに大きな注目を浴びた18歳のルーキー、ケイトリン・シマーズ(アメリカ合衆国)は、2023年WSLファイナルズで4位、今年1月のCTパイプ・プロ(ハワイ・オアフ島)と4月のリップカール・プロ・ベルズ・ビーチ(オーストラリア)で既に2勝を挙げており、パリでも旋風を巻き起こす可能性があります。松田は2018年ISA世界ジュニアU-16で13歳のシマーズと対戦し敗れています。
6月下旬に横浜市内で開かれた壮行会に出席した松田は、「タヒチでは自分が満足できる良い波に乗ってメダルを持って戻ってきたい」と意気込みを語りました。また、「タヒチ(チョープー)の波はパワフルで、初めてサーフィンを見る人の印象を素晴らしいものにする大会になる。そこで良いところを見せたいという気持ちが1か月を切った今、どんどん高まっている」と期待を膨らませてました。
既にチョープーで4回の合宿を行った松田は自信を深めており、5月の合宿では華麗にチョープーのチューブをメイクする様子が報じられました。パリ2024では、唯一のサーフィン女子日本代表として、大きな期待と覚悟を抱き、メダル獲得を目指しています。
オリンピックへの思い
松田詩野は、2019年に17歳で挑んだISAワールドサーフィンゲームズでアジア最高位の15位に輝き、東京2020オリンピック出場権をほぼ手中に収めたかに見えました。しかし、2021年の同大会で日本代表の座は都筑有夢路と前田マヒナに渡り、東京2020では都筑が銅メダルを獲得しました。松田が東京2020の出場権を逃したその大会は、奇しくも今回の大会と同じエルサルバドルで開催されました。2年前の悔しい記憶が蘇ることもあったでしょう。
「エルサルバドルで東京オリンピックに出られないと決まったときは、本当に悔しかったです」と振り返る松田は、「その悔しさを糧に、『次こそは絶対にオリンピックの出場権を掴む』という強い意志に変えました」と述べ、「今ではあの経験が役立ったと思っています」と前向きに語りました。
今大会で松田を支えたのは、その強い信念と自信、そして海と波を感じ取る力でした。
「自分を信じることが一番重要です。エルサルバドルは以前に来たことがあるポイントなので、自信を持って挑みました」
「20分のヒートでは、波を2本しっかりスコアすることを意識し、試合前には『自分を信じる』という気持ちを大切にしました。また、海と波を感じながら動くことも心掛けました」
松田はこのように集中力を高め、各ヒートに挑んで勝ち進んでいきました。
「特に6月5日はメインラウンドで初戦に敗れてリパ(敗者復活ラウンド)に回りましたが、そこでパリ2024の出場権を獲得できました。ジェットコースターのような一日でしたが、それでも立て直す強さを学びました」
こうして掴んだパリ2024オリンピックの出場権。2024年にプエルトリコで開催されるISAワールドサーフィンゲームズに参加することが条件となりますが、その後はパリ2024の会場であるタヒチ・チョープーに挑むことになります。
チョープーは世界でも有数のサーフスポットで、時には危険な大波で知られています。まだタヒチでサーフィンをしたことがない松田は、「チョープーは大きな挑戦」と述べ、今後できる限りタヒチで過ごして、「身体と精神を鍛え、しっかりと戦える状態にしたい」と計画を明かしました。
パリ2024オリンピックや今後の活動を通じて、松田は女性サーファーとしてサーフィンの魅力を広めるために尽力する意志を示しました。
「オリンピックや大会で活躍し、サーフィンの素晴らしさを若い世代やサーフィン未経験の人々に伝えたいです」
「日本には女性サーファーが少ないので、もっと活躍して女性サーファーを増やしたいです。女性ならではのサーフィンスタイルの魅力を強みとしてさらに高めていきたいと思います」
松田詩野 一回戦の結果
予選初日、女子で最後の第8ヒートで行われた松田詩野。
結果は惜しくも2位。。。
試合開始早々に素晴らしいライディングで8.33点をマークするものの、もう一本のライディングで良いライディングが出なかった。非常に惜しい試合で次の試合が期待できそうです。
1位の選手はアメリカ代表のカリッサ・ムーア選手。素晴らしいライディングを2本揃えて第3ラウンドへジャンプアップ!
負けた松田詩野は2回戦(敗者復活戦)へと進みます。
松田詩野 次の試合時間
7月29日 深夜の3時12分頃を予定しています。
対戦相手はポルトガル代表 テレザ・ボンバロト
この試合に負けてしまうと、オリンピックでのサーフィン競技は終わってしまう松田選手。
なかなか難しい時間ですが是非みんなで応援しましょー!!